早期退職をして自由に使える時間が増えたのは喜ばしいことなのですが、手を付けたもの、関心をもったものについ夢中になってしまい、「入れ込んで」しまいます。時計を見ると2時間が経過していた、3時間が経過してたといったことが始終起きてしまいます。このことで二つの困ったことに直面をしています。

一つは「睡眠時間が短くなりがち」なのです。睡眠不足が体によいハズがないのですが、「睡眠時間が5時間未満の高齢者では、睡眠時間が7~8時間の高齢者と比べて、認知症の発症リスクが約2倍」との具体的な数字を伴う報告がされているのです。認知症恐怖症の私としては、これは捨て置く訳にはいきません。

私の場合、1週間で平均した場合、睡眠は恐らく5時間に満たないのです。何もない平和な一日であっても、こんな状態ですが、今は世界中のイベントがTVだけでなくネットでも、いとも簡単にリアルタイム視聴することができる時代です。やれゴルフだ、やれF1だと突発的なお楽しみに興じていると、さらに睡眠時間が削られていきます。 一向に「睡眠負債」を減らすことができずにいるのです。

子供の頃から睡眠時間は短い方でしたが、さすがに60歳が間近ともなると若い頃の様にはいかず、昼間、急に睡魔が襲ってくることがあります。認知症以前に「ダメな人」です。誰のせいでもなく、自らの自制心の欠如という情けない問題が原因なので、「きちんと眠らないと認知症になるよ」と最近は自分に脅しを掛けて、少しでも早く寝る様にしているのです。

二つ目は「時間配分が上手くいかない」ことです。私は同時並行的に「あれもこれも」を進めたい性分なのですが、なまじ時間があると、興が乗った際に一つのことに入れ込み過ぎてしまうのです。結果、他のことを大して進展させることができないという何ともバカげたジレンマに陥るのです。プランどおりに作業が進められない「敗北感」が肩にのしかかります。ランドセルを背負っている間に克服していなければならない課題がまだできていないのです。これについては、何か「道具」を使って、矯正を図ることにしました。「入れ込む」ことは基本的に楽しいので、自分を信じても自分に裏切られるのがオチですから。

私は「Studyplus」というスマホのアプリを使ってみることにしました。これは本来、何かを学ぶ人たちが学習時間の管理をすることを目的としたアプリですが、私はこれを作業アイテムの時間管理に使うことにしたのです。使い方は利用者が時間管理をする学習アイテム(教材と呼ぶ)を設定し、後は学習終了後に教材毎に実績時間を登録するというシンプルなものです。するとこれまでの学習累計などの分析がなされ、それを利用者にビジュアルに見せてくれます。学習者は「学習量」「投下時間数」の見える化により、以降の自分の学習計画のコントロールをしていくことができます。使い始めてからまだ3日目ですが、取り敢えず、何となく楽しいルーチンになっています。

「教材」は利用者が勝手に定義/名付けをすることができるので、私は最初、分かりやすい作業名(本のリスト作りとか、ネコ検定とか)を付けていたのですが、このアプリ、学習時間を投入すると、アプリ利用者全体の掲示板の様なところに利用者のニックネームと共に「教材」名/学習時間が公開されることがデフォルトの設定だったのです。私のエントリは「変な人、イタい人の登場」になっていたのです。しかも、「ねこ検定」(30分学習)という私の登録内容に対して、他の学習者から「いいね」まで戴いていたのです。いろいろとアプリをいじっていて、これに気付き、学習データの公開を「全員」から「非公開」に変更しました。情報リテラシーの低さに自分でも恐れ入りました。

せっかく自由に使える時間を手に入れたのに、それを管理しないと消化不良を起こして、まったく楽しめなくなってしまいます。改めて、自らが自らを律することは難しいことだなと思っています。子供の頃から幾度となく悔い改めては、再び悪習に囚われ、ダークサイドに落ちてきたのです。今回は自分の進歩を信じたいところです。

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