日商簿記2級(以下簿記2級)の資格取得のための作戦を考えます。これまでも、どんな資格を受験するに際しても「作戦」を考えてきました。ほぼ100%、途中で作戦変更、というか作戦壊滅となるので、立案作業はあまり意味がないものなのですが、「さぁ頑張るぞ」とスイッチを入れる儀式として、大事なことなのです。簿記3級には合格しているのですが、付け焼刃での勉強でしたので、今となってはあまり身についておらず、簿記2級の勉強はほぼ山の麓からの登山となります。
簿記2級はここ数年の間に難易度が上がっており、「難関資格」の手前あたりまで来ています。ほぼ宅地建物取引士と同等の難易度の様子です。近年の合格率は8.6%(!)から30%程度までかなり幅があり、受験は試験会場の筆記方式と、CBT試験会場でのネット方式があります。私は家の近くで試験を受けられること、すぐに合否の結果が分かること、会場での席が空いていれば直前でも試験の申込みができることを
考えて「ネット方式」の受験をすることにします。こういう、試験の外堀を埋める作業は結構に楽しかったりします。
次は大体の受験時期を決めます。ネットでの情報を見ていると、必要な勉強時間は200hとのことです。毎日平均で1.5h程度を捻出できそうなので、200÷1.5≒130日が必要と考えます。計算では約4ヶ月が必要になりますが、これまでの経験から私の集中力は3ヶ月以上は持続しないので、12月から本気を出して勉強をするとして、受験日を3月の初旬とすることにしました。「12月から本気を出す」などと呑気なことを言っている段階で合格に黄色信号が灯っています。思い立ったが吉日なので、今日から参考書を眺めないといけませんね。
次はテキスト選びです。これまでの資格試験の受験経験から、「何でもいいので1種類以外はやらない」ことに私はしています。評判がよいとされるものを買っても自分との相性でやり辛いなぁということが多々あるのですが、「教科書は世界でこれしかない」と思えば、それも気にならなくなります。それに、そもそも資格の勉強というのはそんなに楽しくも、分かりやすいものでもないのです。お金と時間のムダになるので、使い始めたら、買い替えたりせずに、そのまま完走あるのみです。今回は早期退職をして、お小遣いも少なくなったことから、メルカリで比較的新しい発刊年の参考書と問題集を安価(両方で600円!)で見つけたので、これで当面は勉強を進め、試験前になったら「最新の問題集」でもやってみることにしました。
最後に試験範囲と内容の確認、そして勉強プランです。そもそも作戦の立て方の順番が間違っていることは承知しているのですが、今回の簿記2級チャレンジも「そこに山があるから登る」的な発想なので、外堀優先で準備を進めるのです。簿記2級の試験範囲は「商業簿記」と「工業簿記」です。参考書をパラパラと眺めるに、商業簿記は(微かな記憶ではありますが)簿記3級の資格をもっていること、前の仕事で若干ではありますが会計の仕事を知っていることから、ふむふむと大体の「あたり」を付けることができました。
工業簿記は「原価計算」を理解し、計算問題を沢山やるしかないな、とこちらもまったく根拠のない「強気」の姿勢です。
これまでも、どんな試験でも、こんな様子で呑気に勉強を開始するのです。途中では相当に苦しんだり、時間が足りないと焦ったり、試験日直前には学生時代の様に睡眠時間を削って知識を頭に詰め込んだりすることになるのですが。
他の受験生の方からすると不謹慎な発想だと思いますが、これから、私は自分の老いを与件として受け入れながら、3月の初旬まで、簿記の勉強が見せてくれる新しい世界を味わうことにします。