「生涯現役」というのは、やはり無理がある様に思います。少なくとも私は、そんな肩が凝る様な思いを背負い続けることはできません。期待し期待され、愛し愛され、憎み憎まれた場所を離れた後は「次の世界」へと双六を一コマ進めます。
「7つの習慣」(コヴィーさん)という本では、人がやることを、①緊急で重要なこと②緊急ではないけれど重要なこと③緊急だけど重要ではないこと④緊急でもないし、重要でもないこと の4つに分類しているそうです。(本を読んだ人の受売りだよ)
面白い分類なので、これに乗っかって勝手に考えを巡らせます。「現役」の頃は①②③、恐らく90%以上は③(緊急だけど重要ではないこと)をひたすらに消化しながら毎日を過ごしてきました。会社というのは、そういうことを皆でガチャガチャをやる場所ですからね。
それが「次の世界」に足を踏み入れると、例えまだ給料をもらって働いていても、①②③というのは老人にはあてがわれることはなく、基本は④(緊急でもないし、重要でもないこと)を粛々とこなすことになります。
おかしなもので、④(緊急でもないし、重要でもないこと)であっても、誰かがやる様に社会はできています。これをやる人がいなくなると、しばらくの後にその場所が立ち行かなくなってしまうのです。いわゆる「社会を支えるお仕事」なんて言われるものです。だから、結局は「必要」なんですけどね。
それで、「次の世界」に生きる我々には、その始まりの日に、②(緊急ではないけれど重要なこと)に残りの時間を全振りをしてもいいよ! という特典が神さまから与えられる様に思うのです。「そんな呑気なことを言っていられないよ」という人も沢山いると思いますけどね。
勿論「緊急ではないけれど重要なこと」は仕事である必要などまったくなく、他人の目にはどう映っても構わないし、上手いも下手も関係ありません。誰にも裁かれることも、断じられることも、切り捨てられることも、比べられることなく、自分だけの親友として、一緒に時を過ごしていく。
そんなものに持てる時間を全振りしてもいいんですから、「次の世界」というのは悪くありません。私は、今、毎日欠かさずやっている「3つのこと」があります。元旦から始めたことで、例え1分でもよいから、とにかく続けるというゆるいルールを適用しています。
子供の頃から「やり散らかしてきたこと」ばかりですが、今になって改めて「ずっと、続けていきたいな、自分にとって重要なものだな」と気付いたのです。これ、いいんですよ。例え短時間でも、確実に「そのこと」と仲良くなっていくのが分かります。そして、もっと親しくなりたいと欲が出たりします。
私にとっては「緊急ではないけれど重要なこと」も、傍から見れば、きっと「緊急でもないし、重要でもないこと」なんでしょうけれど、それでいいんです。大事なものなので、余り意地悪にいじらないでね。
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いよいよ明日から2月です。何と、東京の寒さの底は実は既に脱していたらしいのです。気象庁さんのデータによれば、東京で最高気温も最低気温も年間で最も低くなるのは、1月18日から23日までの6日間だったのだそうです。よし、今年も乗り越えたぞ! ガンバレ、オレ。