プリンターで印刷したものの不要になった紙が大量にあって、勿体ないからと大きめの段ボールの中にストックしていたのですが、ついにここから溢れ出してしまいました。メモ用紙にすると言っても、そんなに沢山メモをすることはないし、どうしたものかと思案をしていました。

そうしたら、或る日、新しい紙が切れてしまい、大丈夫かな?と思いながらも使用済みの紙を給紙したところ、特に問題もなくスルスルとプリントができます。プリンターのマニュアルには「ジャムるから止めれ!」と書いてありますが、それ程深刻なものを出力している訳でもないので、「そのときはそのとき」とばかりにそれ以来、「使用済みの紙」でプリントを続けています。これでやっと在庫がはけます。

さて、私が初めてパソコンに触れたのは大学3年の頃で、NECの8bit機をバイト先の先輩から譲ってもらい、いろいろとガチャガチャいじっていました。インターネットの利用までは、ほぼワープロ、単純なゲーム、それからDTM(音楽の打ち込み)の用途ぐらいしか使い道がありませんでした。

しばらくしてWin3.1が登場してインターネットに接続し、それから先はずっとインターネットの「しもべ」となっている訳です。それで、「インターネット以前」というのは果たして、どんな暮らしをしていたか、まったく想像が付きません。

さぞかし不便だったことと思いますが、それは「今」と比べるからであって、当時はそんなこと微塵も考えなかったのです。

当時、海外ミュージシャンの映像を、有志の方々がどこかの会場を借りて映写する「フィルムコンサート」なんていうものがあって、高校生の私は、郊外の街から都心の会場まで決死の覚悟で何度か出掛けていきました。

情報誌を買う>お目当てのイベントを見つける>会場の住所を地図で調べる>地図を紙に書き写す>時刻表で最寄りの駅までの所要時間を調べる>田舎者なので路線図も紙に書き写す>現地で道に迷い困り果てる… こんな苦労の末にやっと、どこかの冴えない公民館みたいなところでぼやけた映像を見ることができた訳です。

今だと馬鹿らしくて、こんなことはできませんが、昔はフツーにこんなことをやっていました。あの頃の自分をひたすらに褒めてあげたい気分です。何でも好きなものを買ってあげたい気分です。

ちなみに今だと、ようつべで検索すればあの頃のロックスターの映像であっても、自宅でコーラかなんか飲みながら簡単に見ることができるのですから、本当に世界は変わったのです。

けれど、あの頃はあの頃なりに、世界を楽しんでいた様な気がします。スマホもネットもゲーム機も無いけれど、毎日がきちんと始まって、いろんなことがあって、きちんと終わっていた様な気がします。

それに、あの頃は今よりもずっと夜が暗かったのです。底が見えずに、引きずり込まれそうな暗闇がその先に続いていました。今じゃ、暗闇を見つけることさえできません。

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今では1年中食べられるのでしょうけれど、今日の夕飯のおかずに「菜の花のお浸し」をカミさんが用意してくれました。ちょっと苦味があって、独特な風味です。まだ冬の底ですが、五感で春を探してしまいます。早く暖かくならないかな。

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