残り20日で一年も2/3が終了です。4月から会計年度が始まる会社だと「上期」が終わります。竹内まりやさん曰く「セプテンバーはさよならの国」。ちなみに「10月はたそがれの国」(レイ・ブラッドベリ曰く)です。
人間の声に一番近い音を奏でる楽器はチェロなのだそうです。最近、この楽器の演奏が心地よくて、ようつべで演奏動画を見つけては聴いています。中でもバッハの「無伴奏チェロ組曲」には何とも心を揺り動かされます。昔は「チェロの練習曲」だと思われていたとのことですが、全曲、どれも素晴らしいのです。音楽の父に向って「いい曲ですね」というのも何ですが。
それで、周辺の情報を検索していたところ、やはりこの曲に惚れ込んだ人がいて、世界中に散らばる関連情報を捜し歩くという本に出合いました。「無伴奏チェロ組曲を求めて」(エリック・シブリン、白水社)です。
amazonで購入しようと思ったのですが、地元の図書館の蔵書を調べるに何とあったのです。これはウレシイとばかりにネットで予約をしたところ、すぐに貸し出してもらえることになり、この本の存在を発見してから僅か3日で、この本は私の手許にあるのです。うれしい。
細かい文字で約320ページ、注釈も大量に有ということで、読み始めるには決意が必要です。早々に今読み掛けの本を片付けて、こちらに取り掛かります。著者はカナダのジャーナリストで、この本はカナダで幾つもの賞を受賞している名著とか。
この曲にしても、幾つもの「名盤」というのがあって、私も10人程の演奏を聴き比べたのですが、確かに人それぞれに曲の解釈は多様で、自分の好みに「合う/合わない」がはっきりと分かります。私にとって一番しっくりくたのは最近のイタリア人の演奏家のもので、録音が新しいこともあり、チェロのギコギコという音が何とも深みがあるのです。
今年の秋はチェロをじっくり聴いてやろうと思っています。一生かけても聴き切れない程に名曲がありそうですし。