本当に叶えたい「もう一度」というのは、誰もが自分の胸の中だけで考えることかなと思います。とても大切な思い出だったり、辛い後悔だったりするのです。それに絶対に手が届かないものだったりします。もう一度、あのお店の「かた焼きそば」を食べたいなぁ。そういうのは、「すぐ行って、すぐ食べろヨ」です。
「もう一度会いたい」、「もう二度と会えない」、「もう二度と会いたくない」。まぁ、そういうことです。可能であれば「もう二度と会えなく」なる前に、「もう一度会いたい」人には手紙でも電話でもメールでも何でもすべきです。特に相手が高齢の場合には「今すぐに」です。それに、相手だけでなく、こちらも高齢化していることも忘れてはなりません。気付けば「もう二度と会えなく」なってしまっています。私にはそんな人たちが多過ぎて、後悔をしてばかりです。
「もう二度と会いたくない」は少し複雑です。「キライ」「苦手」というのは兎も角として、昔、辛い思いをさせてしまって、再度会うことがあっても相手にイヤなことを思い出させてしまうに違いないから「もう二度と会いたくない」というのもあります。私にはこんな人たちも多過ぎて、ただただ自責の念でいっぱいです。
コロナ禍でなかなかに旅行にも行けない日々が続きましたが、そろそろ「解禁」となりそうです。まぁ、我家は愛猫を置いていける訳もなく、旅行も「お預け」なのですが、ネコと暮らす日々に勝る幸せはないので、それで満足です。とは言っても「温泉」なんて、いいっすね。
旅行サイトのじゃらんによる「じゃらん人気温泉地ランキング2022」というのがありました。ここの「もう一度行ってみたい温泉地」部門の結果をというのを見てみます。
※出典:リクルート 「じゃらん人気温泉地ランキング2022」(2021.12)
<もう一度行ってみたい温泉地ランキング> ※( )内は昨年順位
1(2)草津温泉(群馬)/2(1)箱根温泉(神奈川)/3(3)登別温泉(北海道)/4(4)道後温泉(愛媛)/5(5)別府温泉郷(大分)
TOP5は前年と変動無し!ということなので、この五ヶ所は余程いい温泉なのです。私はこの中では、箱根と別府に行ったことがありますが、確かによいところでした。もう一度、などと言わずに二度、三度と行きたいところです。ゆっくり風呂につかって、美味しい夕食に舌鼓を打ち、冷えたビールをキューっと。でもね、あんまり幸せな気分でいると、「もう二度と会えない」人たちをこんなところに連れて行ってあげればよかった、なんて思いが不意打ちの様に頭に浮かんできたりするのです。こぼれた涙は刺身のワサビのせいなのです。
昔、小学校からの帰り道で「買い食い」をした「薄いハムカツ」をもう一度食べたいのです。けれど、なかなかに再会できません。居酒屋に行くと、たまに「ハムカツ」というメニュがあり、注文してはワクワクして待つのですが、テーブルに運ばれて来るのは毎度「分厚いハムカツ」です。7mm~1cmもの厚さがあり、食べている中にゲンナリしてしまいます。
調理している人が若くて、昔、肉屋さんで1枚10円也で売られていたペラッペラの「ハムカツ」を知らないのかも知れません。説明したところで「そんなのうまいっすか?」などと反論を喰らいそうです。うまいんだよ、あれでオレたちは育ったんだよ。「もう二度と」食べられない味なのかも知れません。そっか、自分で作ればいいんだ! さて、スライスハムでも買いに行きますか。