毎朝、起きてすぐに大きめのコーヒーサーバー1本分(1ℓぐらい)のアイスコーヒーを作ります。これはもう10年以上も前から、季節を問わず。昔は「アイスコーヒー用の粉」というのを買っていたのですが、普通のものでも大して味も風味も変わらないので、最近はスーパーで目に付いた適当なものを買っています。同じものばかりだと飽きてしまいますからね。
これ、淹れたてが本当に美味しいのです。まだ熱いものを氷でいっぱいのグラスに注いで、グルグルとかき回し、追い氷をして、シロップをいれて、グイッと飲む。何か困ったこと、モヤモヤしていることがあったとしても、その瞬間、すべて忘れてしまいます。天国の飲み物です。
さて、まだしばらくは「無職」の様子なので、「せっかくの機会だから」と何かをしなければと思ってしまう焦燥感に、最近、追い詰められています。7月の後半に退職して、8月いっぱいぐらいは「せっかくの機会だから」何もしないとヘラヘラしていたのですが、さすがに9月も後半になって、「何かまとまったこと」をしておきたいと焦り始めました。
いきなり仕事でも決まって、「それじゃ10月から来てよ」なんてことになると、今のままだと「ただ遊んでました、少し、家事手伝いをしてました」となってしまいます。それでもいいんですけど、何だか「無念」な感じがします。
それで「せっかくの機会だから」、ずっと読まずに本棚に鎮座していた本を読んでしまうことに決めたのです。それは、余りにも有名な「はてしない物語:Never Ending Story」(ミヒャエル・エンデ)なのです。
映画化されていて、幾つかのシーンの映像は始終どこかで流されていて、主題歌?に至っては誰もがメロディを知っている「アレ」です。出版されたのは意外と最近で1979年で、映画化されたのはそれから5年後の1984年。まぁ、最近っていっても、40年以上も前ですけどね。
これ「虚無が世界を滅ぼす」といった哲学的なテーマが下敷きにあった?と思うのですが、何せきちんと読んでいないので、今回のチャレンジで改めて「知ったかぶり」から卒業したいと思っています。「せっかくの機会だから」にはうってつけです。岩波少年文庫で上下巻、約740ページ。ガンバリマス。
肝心な本の中身を読まずして「虚無が世界を滅ぼす」ことについて、何か語るのもどうかと思いますが、結構、このフレーズ、最初に耳にしたときから、直観的に「そうだよね」と思ったりしました。私たちが暮らすいかなる場面においても、「相手に対する誠実な関心」こそが、世界を成り立たせる第一歩ですからね。
よく言うじゃないですか「好きの反対は嫌いではなく『無関心』」だって。これ、マザーテレサさんの言葉が元ネタ(愛の反対は憎悪ではない、無関心である)だそうですが、本当にその通りです。
だれかに何かを聞かれたら、それに答えて終わらずに、相手にも同じ様に「それでキミはどうなの?」と聞いてみる。当たり前のことですけれど、それだけでも随分と「世界」がいきいきとする様に思います。これ、結構、できそうでできないんですけどね。反省。
何とか9月中には「はてしない物語」を読み終えて、しっかり本の中身を、エンデさんの言わんとしたことを理解した後で再び「虚無が世界を滅ぼす」を考えてみたいと思います。せっかくの機会ですから。