ネットでアバターの可愛い女子店員さんとチャットしながら、勧められるがままに、見栄もあって結構に高い服なんか買っちゃう。エヘヘなんて思ってると、ネットの向こうでは傘寿を過ぎたおじいさんが震える手で「じゃあね、また、来てね、きっとだよ💛」なんてキーボードを打ってる。そういう未来、もう目の前です。
私としては仮想現実の話題、あまり興味が無かったのですが、これから大量に発生する「高齢無職者」のことを考えると社会的に「ビジネス活用が必須」に思えてきました。
この人たちに働いてもらえば、税収にもなるし、場合によっては年金支給額を減らすこともできるだろうし、本人たちのやりがいにもなって健康になり、医療費だって減じることができます。
また、高齢者求人の中心である「肉体労働系の未経験可仕事(介護、警備、清掃など)」は体に支障があったりして、どうしてもできないという人もいて、「ムリなく働く」ことができれば、この人たちにも就業の機会を提供することができます。
それに、昔と違い、今の高齢者(敢えて55歳以降とします)の多くは、とても元気で、かつ、基本的なPC操作を殆どの人がすることができ、80歳くらいまでは何ら社会生活において支障なく暮らせるのです。
一方で社会も昔とは様変わりして、殆どのことが「ネットで完結」してしまうのです。まぁ、リアルの部分を担う農業、漁業、製造、物流、設備保守といった業種や仕事はまだ暫くは対面での仕事、人が中心の仕事ですが、これだって、少しずつAI、ITにより「置き換わって」いきます。
そんな社会において、雇用の条件に年齢を結びつける必要ってまったくないと思いません?
それでは、何故、「そうなんだけどね..」となってしまうのでしょうか。
それは、「インタフェース」、即ち「見た目」の問題だと私は思うのです。
自らが(ほぼ)老人の私が言うことですから、お許しいただくものとして、人は「若いもの」「新しいもの」が好きです。きっと、本能的なものなのでしょう。まぁ、多様化の時代ですから、別の趣向を持つ方がいて「それはそれ」です。
相対する人のことを、みんな、どう思っているのでしょうか。ここは女性たちの視点をベースに「インタフェース」、特にそれ以降の付き合い方まで左右してしまう「第一印象」について考えてみます。働くお母さん×100人へのアンケートということで、「厳しい」判定が下されているかもですよ。
※出典:小学館Domani 「第一印象は大事?みんなの意見を聞いてみた」(2021.11)
♪Q1:第一印象は重視する?
♪A1:とても重視する:17.6%、重視する:53%、あわせて7割が第一印象重視です。
家族や職場の同僚でもない限り、他人なんて殆どが「一度しか会わない」「数回しか会わない」のですから、その瞬間で何かを成就させたいのならば、「相手によい印象を持ってもらう」って本当に大切です。「気に入る/気に入らない」って本人のみの特権で、神さまだってコントロールすることができず、当たり前のことですが、「気に入った人」からモノを買いたいし、「気に入った人」に何かしてあげたい訳です。
♪Q2:第一印象はどこで決まる?
♪A2:会話したときの印象/話し方、外見/身だしなみ、表情/笑顔、目、雰囲気、挨拶の仕方
相手に好きになってもらいたい、これからあなたとよい関係を作りスムーズにいろいろなことをしていきたい、こう考えればこれらの回答にあるものは「当たり前」の努力なんでしょうね。人間社会において最低限の守るべきマナーと思います。特別にハンサムでも美人でもないけれど、とても素敵な人、昔風に言えば「チャーミングな人」っていますよね。思い浮かべると、これらの回答が全部当て嵌まります。
これ、仮想現実の世界のアバターであっても、オペレータの人格、人柄というものは、滲み出るものだと私は思います。高齢者がこれまでの人生で培ってきた「人への優しさ、思いやり、礼儀」なんてものが上手く伝えられたら、「サイコー!」って感じです。
♪Q3:第一印象がいい人の特徴とは?
♪A3:笑顔、挨拶をする、会話したときの印象がいい、清潔感がある、人当たりのいい雰囲気
これはQ2の逆引きですね。「第一印象がいい人」って、どんな人ですね。まぁ、笑顔は無敵ってことです。だけど、自然な笑顔を作るって本当に難しい。笑顔を作る一番の秘訣は「本当に笑う、本当にうれしい気持ちになる」なのでしょう。オフコースじゃないけれど「あなたに会えて本当によかった」です。
アバターの表情もきっとこれからどんどん進化していき、カメラでオペレータの表情を読み取り、それをアバターの目や口角なんかに反映するなんてことになるのでしょう。私がカメラの前でニッコリすると、仮想現実の世界で私が扮する絶世の美女が同じようにニッコリする。何だか、新しい趣味を発見してしまうかも知れません。おら、わくわくすっぞ!
私は出勤するのが好きで、早期退職後の今の職場にも約2時間を掛けて通っています。されど、加齢には勝てず、どこかのタイミングで「もう無理」ということになるのでしょう。それに流石に最長でも「70歳」前後で、会社からも「はい、お疲れさん!」と言われます。
けれど、もう少し「働きたいなぁ」と思うときに、仮想現実の世界、今ならばメタバースの世界で仕事ができるとうれしい訳です。
きっと言語の違いも近々に解消されて、自分の国の言葉で他の国の人とコミュニケーションが図れる様になることでしょう。80歳の私がメキシコの人に商品の紹介をしたり、ケニアの人の相談事に乗ったりする、会議に至っては万国博覧会です。これは楽しい未来です。相手が本当はどんな人かは神ならぬ、メタバースのみが知る ですがね。