しおらしく、ここ2年を振り返ってみます。ひと言で総括するならば「それでも元気に生きている」ですかね。「得たものも多いけれど、失ったものはもっと多い」の方が適切かもしれませんが。
それでは、「得たもの」「失ったもの」「成長したこと」「劣化したこと」という区分で書いてみることにします。何だか書く前から、気持ちがダウンしそうな気がしています。
先ずは「得たもの」から。これは何といっても「時間」と「経験」です。時間を手に入れて、愛猫と過ごしたり、庭いじりをしたり、読書をすきなだけしたりなど、本当にいろいろと「好き放題」ができています。
正直、最初は何となくヘラヘラ楽しく過ごすことに、「後ろめたさ」みたいなものがあったのですが、最近はキレイに憑き物が落ちました。他人様に迷惑を掛けている訳でもないし、きちんと税金も払っているし、物欲も盛んで世界の経済も回しているし。私が世界に対して今できる唯一のこと:「機嫌よく毎日を過ごす」、これをひたすらに実践するのみです。
そして、「得たもの」の二つ目は、長年勤めた会社を退職後に未経験で始めた仕事の「経験」です。私がしているのは、不動産関連の仕事なんですけど、それまでのIT関連の仕事とまったく異なる領域で、「右も左も分からない」という状況からのスタートでした。
それで、僅か2年ではありますけれど、いろいろと「経験」をさせてもらいました。それと新しい「知識」。周囲からすると、ただの迷惑だったに違いありませんが。まぁ、「経験」「知識」というのは、どこで、何をしていたとしても、常に積み上がるものですけれど。
次に「失ったもの」。これは何といっても「収入」です。今も60歳のおじいさんにしてはそんなに悪くはない給料ですが、前職でいただいていた給料の1/3程度になりました。これが「リアル」です。
実際のところは「転職」した訳ではなく、所詮は「老後の仕事」をしているのですから、特段、嘆いたり、文句を言う(誰に?)ことではありません。それに、減った分の収入で時間を買ったんですけどね。(ということにする)
それから「平日ずっと働いた後の週末の楽しみ」を失いました。今は週に3日、もしくは4日程度しか職場に行かないのですが、「何曜日に行く」というのが決まっている訳ではないので、「あー、今週もよく働いたなぁ。土日はゆっくり休むか!」などというスッキリとした解放感が薄いのです。
それに以前のエントリでも書きましたが、世の中の大半の人と同じく「土日に休む」というは、結構に生活のリズムを整えるのに大切なことだったのです。それに、世界との一体感みたいなものが感じられる。どんなものでも「失ってから、その有難さがはじめて分かる」ということを改めて思い知らされました。
そして「成長したこと」。自分の成長なんて、分からないですよね。これは他人に聞かないと。されど、敢えて言ってしまうとするならば、「世の中にはいろんな人がいるんだな」と思えるようになったことですかね。断じない、裁かない、同じない、ムリに近寄らない。とにかく「脱力」して過ごす時間が増えた様に思えるのが、「成長」でしょうか。
いよいよ最後に「劣化したこと」。これは枚挙に暇がありません。体力的にもそうですし、記憶力の低下もヒドイもんですし、頭も更にハゲ散らかしてしまいました。昨日も床屋に行って、サッパリしてきたのですが、足元に落ちている切った髪の量が僅かしかないことに眩暈がしました。もう床屋行くの止めようかな…
たまにメルカリで本を買います。これ、きっと「メルカリ」の仕組みの中で、何回となく回転しているんでしょうね。著者や出版社にとっては、最初に購入されたとき以外にお金が落ちずに困ったことになっていそうです。それにしてもみんな、キレイに読むんですね。いつも届けられる本は新品みたいですもの。私もこの「回転」に加わろうかな。