知らなかったのは私だけ?の様子ですが、世の中ではいつの間にかCDとレコードの売上が逆転していたんですね。去年の10月に発表された全米レコード協会の年次報告書で、2022年の米国でアナログレコードの売上枚数が1987年以来初めてCDを上回ったそうです。

2022年の売上枚数はアナログレコードが約4100万枚、CDが約3300万枚で、アナログレコードの売上高は12億ドル(約1640億円)で前年比17%増と大きく伸びたとのこと。何だか想像も尽きません。

今やほとんど「音楽を聴く」という所作は配信によって行われ、しかも多くがサブスクなんだとか。もはや記録媒体(CD、レコード)だけでなく、デジタル資産(MP3等のファイル)すら所有しないのが「普通」なんですね。まぁ、音楽は聴いてナンボですから。

ということは「所有する記録媒体」をわざわざ手間暇をかけて鑑賞するというのは、この時代では特別な儀式となっていて、敢て面倒なことをして楽しむというスノッブな趣味なんでしょうね。ビニールレコード、ジャケットも大きくてキレイだし。

世の中、「昔はこうだったけど、時代が変わって、今は別のものに読み替えられている」ということ、これまでもたくさんあったし、これからもそういうことなんでしょう。ということは、保管するスペースさえあれば、そんなに慌てていろんなものを捨てないというのも、後々面白いことになるかも知れません。

もう30年も前に大量のレコードを文字通り「捨てた」んですよね。もしかしたら高く売れたのにとか、もう一度レコード盤に針を下ろしてみたいとか、そういうことじゃなくて、私の場合、所有している幸せみたいなものを失ってしまったのが残念なのです。それは時代遅れの「ダメな幸せ」なんですかね。

捨てずに残した数枚のレコードは今、作業部屋の壁に貼り付けられていて、最高の装飾になっています。懐かしいジャケットを見ていると、A面の一曲目の調べが自然に頭の中に流れ始めます。これだけでも残しておいてよかったな。

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今日(5/30)は休日出勤の振替で一日中家でゴロゴロしていました。行き止まりの坂の上にある我家の周囲には通る車もなく、何一つ音がしない静けさの中、愛猫と共にぼーっと一日を過ごしました。最高の贅沢でした。

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