「退院後、最低1週間は安静に」、「カテーテルで行った高周波電流による心臓の焼灼の傷が元通りになるには3ヶ月」なんて病院の先生に言われているので、そのとおりに大人しくしています。
取り敢えず、今週半ば（～10/4）までは、基本として、本を読んだり、ネットを見たり、音楽を聴いたりと家の中でゴロゴロしています。さすがに飽きてしまうので、昨日あたりから、近くのコンビニにおやつを買いに行ったりしていますが。
結果、目や耳を一日中酷使することになって、寝る前になるとこれが結構に激しい頭痛を引き起こしてしまいます。するとベッドでうんうんと唸りながら、いろんなことを考えたり、思い出したりします。本当は調子が悪いときは、何も考えない方がいいんですけどね。
それで、ふと、今から38年も前のことを思い出しました。1985年です。その年は「つくば万博」（正式には国際科学技術博覧会）が開催された年で、唯一阪神タイガースが日本一になった年です。
あれは何月のことだったかも定かではありませんが、私は父母を車に乗せて、万博を見にいったのです。誰が行こうと言い出したのかも忘れましたが、きっと私は「親孝行」のツモリで車の運転手を買って出たのです。
自宅から万博会場まで、凡そ3時間程度の時間を掛け、会場に到着です。会場は拍子抜けする程にガラガラで、どのパビリオンもまったく待ち時間なく回ることができました。けれど、覚えていることと言ったら、最初に入ったパビリオンの大きなシアターで何やらドラマティックな映像を見たこと、展示されていた巨大な涅槃像に驚いたことと、原田真二さんの「Modern Vision」という曲が使われた映像を見たことぐらいなのです。情けない。
ちなみにネットで検索して判明したこととしては、「巨大な涅槃像」があったのはスリランカ館で、この像は13.4mの大きさで、現在は福島県会津村に置かれているそうです。これはいつか再会しに行かねばなりません。※祈りの里 会津村
そして原田真二さんの曲を使った映像があったのは「健康・スポーツ館」の様子です。こちらで上映されていた「BREATHE」という映像の音楽を原田さんが担当していて、歌詞抜きの「Modern Vision」の演奏が映像の背景で流れていたと思われます。私、今も昔も原田真二さんの大ファンなんですよ。
さて、話を元に戻しますが、そんな「つくば万博」の見学で、私がどうしても忘れられないことがあって、それは夜になって少し休憩することになったときに、どこかのテラスの様なところで父親が「ビール」を飲んだことなのです。
その頃は怖くて、厳しい父親だったのですが、母や私の前で「ふっ」と一息をつくように静かにプラスチックのカップに入ったビールを飲んだ姿が忘れられないのです。何故かは説明ができませんが、強烈にその記憶が頭の中に焼き付いて離れません。
思えば、世界で唯一無二の父母だったのですから、何故もっと思いやりを持って接することができなかったのか、何故もっと一緒の時間を過ごしてあげられなかったのか、今もしきりに後悔するのです。その度に、あの日、静かにビールを飲んでいた父のことを思い出します。あれは、二度と戻らない宝石の様な一日だったのです。
有難いことに入院している間に、「仕事探し」が少し前進したのです。もしかすると「無職」生活の終わりも近いかも知れません。家にいて、愛猫とだらだら過ごしながらできる仕事が希望なんですが、そんなものがあるハズもなく。
