今年57歳の人は戦後僅か20年で生まれたのです。思えば、20年という時間は「ついこの間」なのです。何せ、今から20年前と言えば日韓ワールドカップが開催され、日本中が大盛り上がりだったのです。すぐに思い出せるでしょ、仕事さぼって喫茶店で試合を見てたこと。

私たちはまだまだこの国や、多くの人の心の中に戦争の記憶がはっきりと留まっていた頃に生まれたのです。何だか不思議な気持ちがします。

このエントリで書いてみたい「20年後の世界」も、きっと、あっと言う間に来てしまうのです。今50歳の人は70歳、全然元気です。今60歳の人は80歳、こちもまだまだ元気です。

<20年後:街行く人たち~2042年問題>
20年後、日本は「2042年問題」に直面します。
日本の人口が1億人を割る/高齢者人口が3878万人に達してピークを迎える/20~64歳の働き手の人口が1345万人(2025年比)少なくなる/2042年以降すべての年齢層で人口減少が始まる/81歳の高齢者が、働き続ける社会になる
※出典:博報堂 博報堂生活総合研究所「未来年表」 https://seikatsusoken.jp/futuretimeline/

今以上に「老人の海」なのです。しかも、健康寿命が延びたこともあり、街には元気な老人で溢れているのです。以前のエントリでも書きましたが、老化による脳の前頭葉が萎縮することから老人は感情の抑えが効かないのです。老人の暴走にご注意下さいという未来。今でもそっか…

<20年後:(今の中高年の)働きかた/社会保障>
20年後、「今の中高年」の殆どはまだ働いているのでしょう。必然から働いている人、「働き道」に準じて黙々と働いている人。会社で働いている人、個人事業者的な働き方をしている人。オフィスでの仕事、テレワークでの仕事、仮想現実の中での仕事。もしかすると、これからの20年間で一番大きく変わるのは「働き方」かも知れません。
ちなみに私は80歳手前なので、「会社」には勤めていないでしょうが、何らかのことで「収入」を得ていたいと思っています。だって、お金を稼ぐって楽しいでしょ。

気になるのは公的年金の支給開始年と支給額です。耳にタコの話ですが、賦課方式をとる日本の年金制度は「少子高齢化」の影響を大きく受けます。即ち、「支給される老人が増えること」と「保険料を払う現役世代が減少してしまうこと」です。解決策は前者を減らすか、後者を増やすかですです。

前者でとれる対策は「支払い年数を減らすか」「支払額を減らすか」です。恐らく「どっちも」なのでしょう。公的年金支給開始年齢はこれから徐々に引き上げられて、最終的(?)には70歳になることが囁かれていますし、年金額は今でも毎年減額されています。
後者で取れる対策は「数を増やすか」「支払い保険料を増やすか」ですが、「数を増やす」は急にはできません。となると「支払い保険料を増やす」ということになりますが、これ以上の重税に関して現役世代の納得を得るのは困難です。
「選挙前に年金の話をするな」と与党では言うそうですが確かにそのとおりです。負けますよ、普通に。頭のよい官僚の人たちが寄ってたかって策を練っても解決しない問題です。

<20年後:格差/価値観>
今ですら大きな社会問題となっている「格差」ですが、これは恐らく20年後、更に激しくなり、更に固定化が進んでいるのでしょう。そして、多くの社会学者が指摘する様に、「固定化された格差=階級」として意識され、それと共に、私たちの価値観もそれまでの「一億総中流」をベースにしてきたものから、大きく変わっていくのでしょう。

私が懸念するのは、私たちの間にある「様々なちがい」が受容されずに、多くの局面で「小さな闘争」が日常茶飯事になることです。職場やコミュニティで起こる「世代間闘争」「賃金格差闘争」そして「階級闘争」。これから起きることや多くの人が考えることを「自分という器に盛られたもの」を総動員して理解したいと思うのです、私は。理解こそが力なり ですからね。

<20年後:身近なテクノロジ>
気の重くなる内容が続いてしまいましたので、明るい、楽しい未来を考えてみます。
2002年から2022年までの20年間で一番大きく変化した、新しいものが生まれてきたと実感できたのは「身近なテクノロジ」だと思っています。
電子決済(SUICA:2001年)、Blu-ray(2003年)、スマホ(iPhone:2007年)、ポケット翻訳機(ポケトーク:2018年)、4kテレビ放送(2018年)そしてITを活用した様々なサービス(SNSーtwitter:2006年、動画配信ーyoutube:2005年などなど)… パッと思いつくだけでも幾らでも挙げることができます。
これからの20年、登場/普及が予想されている「身近なテクノロジ」としては、こんな感じですかね。求む:奇想天外の愉快なテクノロジです。
■電気自動車:2042年にはガソリン車残っているのかしらん。
■仮想現実世界:メタバース的なもの。私としては「流行らない」と思っていますけれど
■AI家電:恐らく何でもかんでも「AI機能搭載」となるのでしょうが、一方では「何にも付いていない」家電というのも有かなと思っています。知ってます? 自動清掃機能付きのエアコンって洗浄清掃を業者さんに頼むと5万円くらい掛かるんですよ。機能無だと1万円も掛からないのに。

<20年後:猫との会話>
一応、このブログ、猫ブログでもあるのです。あんまりエントリを書いていないけれど。
それで、実は猫・犬に関連して、大体20年後に画期的な未来予測がされているのです。ついに猫や犬と会話ができる装置ができるのです。
「発話ができない人や動物等が言語表現を理解したり、自分の意志を言語にして表現することができるポータブル会話装置」(社会的実現時期:2034年)
※文部科学省 令和2年版科学技術白書https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa202001/detail/1421221_00005.html
2034年かぁ、愛猫のおーちゃん(メインクーン)と会話できるかなぁ。まぁ、会話できたらできたで、お互いに不幸なことが起きそうな気もしますが…

それでは、この予測どおりの世界になっているのか、20年後にこのブログで答え合わせをしたいと思います。そして、また、そこから「20年後」を考えることにしましょう。

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