2019年のデータですが、世界では約15億台の自動車が走っていて、そのうち、日本には約8,000万台の自動車があるそうです。そして、日本はアメリカ(2.65億台)、中国(2.16億台)に続いて世界で三番目に多くの自動車を保有しているのだそうです。

今の若い世代は「車?持ってないっすよ、無くても困らないっすよ」などと言いますが、中高年世代は「無いと困った」のです。だって、女の子誘ってドライブに行けないじゃないですか、車とお手製のカセットテープが無ければ… まぁ、そんなに行ってないけどね。

大して車のメカニズムに詳しい訳でもなく、ましてはドライビング・テクニックがある訳でもないにも関わらず、若い頃から、私はずっと車が大好きです。今でも、週末になると近所のスーパーやディスカウントストアまで車を走らせ、買物、否、ドライブを楽しんでいるのです。

そんな私が「クルマの行方」、これからの「クルマの未来」を考えるという暴挙にでる訳です。正しくは「私と愛車(15年落ちのアコード)」の未来を案じているのです。
きっと沢山の論点があるのでしょうが、このエントリでは「クルマの素人」らしく、よく知られた三つの巨大論点に挑みます。

<電気自動車>
最後の1台のガソリン車が生産/販売されるのは2030年代半ばとの予測が出されています。私が愛するHONDAも「2040年に世界での販売の全てをEV(電気自動車)とFCV(燃料電池車)とする」と言っています。メルセデス・ベンツに至っては「10年後にはすべてのクルマをEVにする」(2021年)という気の早さです。

これから新しく生産、販売されるクルマがみな電気自動車になってしまうと、私の愛車はどうなってしまうのでしょうか。闇酒場ならぬ闇GSでガソリンを手に入れないといけないでしょうか。心配です。(本当は心配は無用ですね、これから今の愛車に流石に15年は乗らないでしょうから)
どうなんでしょうね、切替がどんな風に行われるのでしょうか。ある時を境にガソリン車は一斉退場となるのでしょうか。それとも、結構に長い間、まだガソリン車やディーゼル車は走ることを許されるのでしょうか。グレタさんとかシンジローさんに聞いてみたいところです。

そもそも、本当にみんな電気自動車にスイッチするのでしょうか。日本では現在EVの普及率は僅かに0.6%で、テスラがマーケットを牽引するアメリカですら、1.8%の普及率なのです。

それにアメリカのクラシックカーがまだ現役でガンバっているキューバや、中東の革命組織の方々が電気自動車に乗り、砂漠の真ん中にある給電スタンドで充電をするといった「そこだけ平和」な未来はなかなかに想像できません。
「いよいよ地上から最後のガソリン車が姿を消す」、そんな瞬間に立ち会ってみたい気がします。

<自動運転>
これ、私的には大いに期待しているのです。止めることができない老化に伴い、中高年はこれから自動車の運転による「加害者」になる可能性がどんどん高まるのです。それが、相手にとっても、こちらにとっても悲劇を生み出すことを心配しているのです。

警察庁発表のデータによると、免許所有者10万人当たりの事故件数のワースト3は、16~19歳が1075.4件、次いで20~24歳の595.5件、三番目には85歳以上で522.4件となっています。35歳~69歳ではあまり差異はないものの70~74歳から高齢になるに従い事故率が上がっていきます。 ※出典:警察庁_令和2年中の交通事故の発生状況

いまでも盛んに実証実験が繰り返される「自動運転」(完全自動化:レベル5)ですが、ずばり20XX年という「実現可能年」の予測はなかなかに見当たりません。2030年代かな、というところでしょうか。

まぁ、テクノロジの面だけでなく、いろいろと法整備なども必要になりそうです。一昔前にこんな議論があったじゃないですか「自動運転中のクルマが起こした事故は誰の責任?」。
一応道筋はついていて、低レベルの自動運転(運転者が運転の一部を担っている)は運転者、高レベルのものはメーカー なのだそうです。
そもそも自動運転車の事故は発生自体が少ない?と思われますが、事故当事者になってしまうと、メーカーの法務担当者やら何やら面倒な人たちがいっぱい出てきて、責任のなすりつけ合いで大変なことになりそうです。

まぁ、辛うじて私が生きている間には、完全自動化された自動車で居眠りしながら、スーパーにお使いに行く未来が来そうです。歩いて行くか、自転車で行けばイイノニネ。

<モビリティサービス> ※自動車による移動や運搬をスムーズに行うためのサービスのこと
EV+自動運転が実現した先には、「クルマは個人が所有するものではなくなる未来」を私は勝手に妄想しているのです。乗りたいときにスマホで手配すると指定された場所にやってくるといったことを考えているのです。
うん? 昔、そんなものあったなぁ... そうなんですよ、「流星号」です。スーパージェッターです。遠くない未来に私たちは「そんなSFの世界」にたどり着くのです。

「サービスとしてのクルマ」、「クルマを組み込んだ新しいサービス」、「他の交通手段とシームレスに連携するクルマ」。何だかいろいろな社会問題を解決してくれそうです。高齢者やハンディキャップを持つ人が自由に好きなところに行ける未来、期待しています。

『移動が変われば生活も変わる』トヨタ自動車さんが富士山の裾野に作るという「ウーブンシティ」とか、WEBサイトを見ているだけでワクワクしちゃいます。生きている間に見せてもらえる訳にはいかないかなぁ。

私の愛車(15年落ちアコード)は8月に再びの車検です。ディーラーの営業さんは「魅力的な新車」のことをいろいろと教えてくれますが、私としてはもう少し、こいつに乗るつもりです。
何だか愛着があるのと、「あなた、先立つものがありませんから、残念!」

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