暑い、暑いと文句を言っていたら、神さまが願いを聞き入れてくれて、東京は週末、大幅に温度が下がりそうです。別に寒くしてねと言った訳じゃないんですけどね。東京の場合、コートが必要なのは、12月中旬以降、3月半ばまでといったところでしょうか。
私は大変な暑がりで、真冬でも電車の中では汗をかいてしまう位なので、早朝に出勤する必要があった一時期を除いては、ここ何年も薄手のハーフコートで冬を乗り切っているのです。今はどこに行っても暖房がしっかり効いていますからね。お店の人たちなんか、真冬でも半袖だったりしますもの。
都心の商業地、オフィス街が息もつけぬ速度で「新しく」「美しく」変わっていきます。とにかく圧倒的です。最近は立派な「建物」を作るというよりも、快適な「空間」を生み出すのが計画のゴールの様子で、おじいさん(私)が昼休みに、勝手に休憩をすることができる場所が沢山あったりします。
ベンチどころか、立派なソファーが置いてあったりして、ランチをそそくさと食べた後、そこに座り込んで30分程度、目の前の風景をぼんやりと眺めるのが最近の私の定番となっています。
オフィス街ですから当たり前ですが、そこには子供も、学生もおらず、不安そうな目をしたお年寄りもおらず、困っている様子の人もおらず、自信満々に闊歩する人たちがいるだけなんですけどね。
何だか、みんな「上手くいっている」人たちでこの街はできている様に思えて、少し息苦しくなったります。若い人たちを羨む訳ではなく、老いた自分を嘆く訳でもなく、この場所に時を超え、50年前の私が家族と共にやって来たら、随分と場違いな思いをして、おどおどとするんだろうな、などと唐突に思ったりするのです。
年を取るということは「ただ眺めて、思い出す」ということなんだなとつくづく思うのです。それで、しばらくはランチタイムの定番を続けることになりそうです。少しも退屈はしないので。その中に「長時間のソファの占有はお断りします」なんて、看板が辺りに立ちそうですが。
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そうそう、9月末に受けた手術の保険給付金が、昨日、銀行口座に振り込まれていたのですが、これが思ったよりもずっと多かったのです。こんなこともあるんですね。うれしい反面、しばらくは手術も、入院も遠慮したいところです。