昨年末から今年の始めまで、オランダのゴッホ美術館でポケモンとのコラボが開催されていました。ゴッホの自画像を模した「ピカチュウの肖像画」というのが、何ともいじらしくて、凛としていて、家のどこぞに飾りたくなってしまいました。

どこかで買えるかなとネットを渉猟していたのですが、結果、小さなポスターが最低でも7,000円くらいすることが分かりました。値段を見て、目が覚めました。またね、ピカチュウ。

ニンゲンというのは、何でもかんでも「それはそういうことだ」と決めつけたい生き物なんですかね。何かが話題になるとすぐに「専門家」という人たちが出てきて、「これはそういうことだ」と話し、更には「こう対処することがポイントだ」などと、起きていることを単純化して、簡単に解けるでしょ!とエラぶってみせます。

確かに理系の分野で「これはそういうことだ」と解説してくれるのは有難い話ですが、答えなどない「ヒトの世界の事象」まで、勝手に断じられてしまうことにはうんざりします。飲み屋での話はそのオンパレードですが、これは許します。だって、「しょうがねぇなぁ」というだけですから。

当事者がその立場から、今何を感じていて、どんな目にあっていて、それをどうしたいという話であれば、私は大いに関心があるのです。そうか、ヒトそれぞれの人生だなぁと思って、ひたすらに感動をしてしまいます。

NHKの「ドキュメント72時間」という番組が好きで、番組表で見つけたときには録画したりします。この番組のよいところは、その場で起きていることを「解説」も「分析」もしないところです。いろんな人が出てきて、自らの言葉で、「今」をぼそぼそっと語ります。

ここには「ダイヤの破片」がキラキラと混ざっていて、時には胸をドンと棒で突かれた様な思いをすることもあるのです。それが「仕込み」でないことを祈りますが….

この間、高齢者の労働に関して、いろいろと論じている雑誌の様なものを読んでいて、途中で何だかイヤ気がさして、放り出してしまいました。どこかの大学の先生や研究所のエラい人が、最近の流行りの行動分析の言葉をちらつかせながら、「高齢者というのは…」とか「多様な人材が…」とか「高齢者に対する現場のマネジメントと評価はかくあるべき」とか語りまくるのです。

今は「少子高齢化」「多様性」がお金になる時代なので、盛んにこういうイベントやコンテンツが発信されるのですが、何だか「分かっちゃいないな」としか思えないのです。自分が老いてもいない、生活にも困っていない、社会的な地位もある…自分には決して分からない世界であることを分かっているハズなのに、与えられたお題に対して、何の解決も救いもないペラペラの話をしてしまう。何だかな。

まぁ、いいんですけどね。ただ、こういう話を現場の人たちが真顔で信じて、「その通りの対応」を高齢者に仕掛けないでもらえると有難いたいなぁ。年寄りは面倒だから、そのことに何も言いませんが「おやおや」と心の中で呟いていることをお忘れなく。いや、分からないですよね、きっと。

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今日(1/20)は図書館に行って、本を返して、本とCDを借りてきました。CDはそんなにライブラリーがあるという訳ではなく、検索して何となく聴きたいなというものが見つかれば、ネットで予約して借りてしまいます。

この間は「演歌大全集」みたいな2枚組のものを借りたのですが、これがすごい「音圧」でひたすらに圧倒されています。音が大きいということではなく、歌も演奏も聴き手に「どうだ」と迫る力がスゴいのです。最近のお気に入りです。

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