年金の上限額って知ってます? 私はこの間、初めて知って「すげーなー」と驚いてしまいましたよ。理論上の老齢年金最高額は、何と、老齢基礎年金と合わせて月35万5151円、年間に換算すると426万1815円なのだそうです。(出典:2023/11 年金受給の「最高額」はいくら?もらう人の年収と職業は? ファイナンシャルワールド)
これ、20歳から、厚生年金の加入年齢上限である70歳までの年収が、常に1212万円以上ある場合だそうですが、こんなに収入のあった人に果たして「年金」は必要なのかとも思ってしまいます。「沢山納めたんだから、沢山もらうのは当たり前だろ」と言われたら、そのとおりなんですけどね。
さて、最近TVで人気の特集はこのエントリの冒頭でも触れた「年金」なのだそうです。私もようつべに上がっている動画を見つけると、つい眺めてしまいます。どれもこれも、ほぼ同じ「作り」で、何かお約束、縛りでもあるのかと思ってしまいます。
先ず街角で高齢者にインタビュをし、「現在の年金額は?」と尋ねます。それから「今の暮らし向き」を尋ねると、「年金だけではとても暮らしていけない」と返ってきます。それから「まだ、この年でも働いている」と続き、「死ぬまで働くんだよ」ということになり、最後には「長生きするのも面倒くさいね」と結ばれます。
そんなに困窮している人が、どうして日中の街中でTVの撮影クルーのインタビュを受けていられるのかが不思議だったりします。見た目、ちっとも困っていない。この国では「忙しい」とか「困っている」とか「上手くいっていない」とか言っておけば、先ずは敵を作らないで済むところがありますからね。
番組では、その後、その中の一人のお宅にまでついていき、その生活ぶりを紹介することになります。大体の場合、「お金が無くて困っている」年金生活者の家の方が、私の家なんかより遥かにモノが充実していてびっくりします。新しい大型テレビがあって、食器棚にはステキなものが溢れんばかりにあったりします。もしかすると我家は極貧なのかも知れません。
こういう番組、みんなどんな思いで見ているんでしょうね。他人の年金額を見て「私の方が多い」なんて優越感に浸るのか、「どこもみんな同じだな」と安心するのか、いずれにせよ、番組の「作り口」は結構に「人のいやらしい部分」をくすぐる様に出来ています。
兎にも角にも、この国のお年寄りは「長生きするのも面倒くさい」なんて言いながら、みんな知恵を絞って、やれることは何でもやって、それなりにしたたかに生きていたりするのです。まぁ、あんまり楽しそうに老後を語る老人なんて、みんなに憎まれちゃいますからね。
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桜が一気に満開になりました。東京地方、週末は雨も降らない様子ですし、金曜日まで一所懸命働いて、土日は散歩がてらに近所で花見とすることにします。