部屋の壁紙の傷を隠すために貼っていた絵画のポスターを、別のものに交換しました。どんなに「良い」と思っていたものでも飽きるものです。今まで結構にエキセントリックなポップアート風のものだったのですが、絵から放出される「変なエネルギー」みたいなものに疲れました。ちょっと電波なヒトですかね、ワタシ。
何でもあるけど、なかなかそれが見つけられない時代になりました。私だけが時代に取り残されているのかも知れませんが、もう何十年も「流行りの歌」なんてものに出会ったことがありません。
テレビを見ていても、映像のBGMやCMソングに使われているのは「昔の曲」ばかりの様に思います。音楽に限らず、今は「流行り」なんてものがない時代なんでしょうね。もしかすると、膨大な過去遺産のストックを前にして、「今」だけじゃなく、これからずっと人それぞれが勝手に「発見」「発掘」する時代に突入したのかも知れません。
そう言えば、何年も前から日本の「ニューミュージック」(1975年~85年あたりか?)が、世界で評判になっているのだそうです。まぁ、当時は「洋楽の方がカッコいいよな」なんて、みんな言っていた訳ですが、改めて聴き直してみると私だって「いいじゃん!」なんて思ってしまいます。
きちんとメロディーはあるし、「打ち込み」なんかまだ発明されてないし、演奏するミュージシャンたちはみんな凄腕の人たちだったし、これを発掘した「今の時代」の人たち、驚いただろうな。
マンガやアニメも同じで、昔は「マンガなんて子供が読むものだ」とか「大の大人が電車の中でマンガなんか読んで、嘆かわしい」なんて、散々な言われようでした。これもまた、長い間に膨大な量のストックが形成され、これが時空を超えて世界中で大々的なブームや、無数のマイブームを生み出しています。
こういったものがすべてデジタル技術によって、劣化から逃れてアーカイヴされ、いつでもどこでも触れることができる。ポイントは膨大なストックの中から、「自分が欲するもの」に出会えるかどうか。
刹那の流行よりも、自分にとっての最高が欲しい。恐らく、それは世界のどこかにあって、日々の偶然の中で出会ったり、懸命に手を伸ばせば探し当てたりすることができるかも知れない。勿論、長い間出会えないかも知れない。けれど、チャンスはある。すごい時代になったものです。
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最近、CCR(Creedence Clearwater Revival)の「雨を見たかい」のサビの部分をよく口ずさみます。有名な「I Wanna Know,Have you ever seen in the rain?」という部分です。何だか気持ちが楽になる感じがするのです。
これは1970年のヒット曲なので、私がまだ八つの頃。はて、いつ、どんな風に知ったのやら。