求人サイトから「カンタン応募」みたいなボタンを押すと、先方に応募者の基本情報(名前、居住する市町村、メアド、電話番号、生年月日)が提供される仕組みになっています。すると「書類選考」以前の「0次選考」があって、この時点で「お祈り」や「黙殺」ということになったりします。
もはやこれ、これ、応募者の年齢しか見てないでしょ。年寄りというのは、それだけで「ハンデ」であることを思い知らされます。まぁ、仕方ないですよね。
さて、めでたく「0次選考」をクリアするといよいよ「履歴書、職務経歴書をオクレ」ということになります。「電子データでオクレ」というところと、「紙でオクレ」というところ、大体半々という感じです。
「電子データでオクレ」については、手間もお金が掛からないのですが、「紙」の方はどちらもそれなりに掛かったりします。お金については、A4サイズのものが入る封筒(私は茶色が好み)、応募資料がばらけない様にするためのクリアファイル、履歴書に貼付する写真、それと郵送代金(普通郵便だと140円)が掛かります。
更に言うならば、「費用」以上にこれらを度々調達してこなければならないという手間が面倒なのです。かと言って大量にストックするのも縁起が悪いし、早々に仕事が決まるとストックが無駄になってしまいます。とは言っても、これから、まだまだ何十枚と使うんだろうな…
更に加えるならば、「証明写真」をどうやって多数用意するかに困っていました。ちゃんとした写真館で撮影したりしていれば「焼き増し」をお願いできるのでしょうが、駅などに設置されている「証明写真機」で撮影するとどうなるのか?何度となくスーツ姿で撮影に出掛けなければならないのか?
これ、ネットで検索をしたところ、今や「焼き増し」ができる機械があったり、そうでなくとも撮影データがあれば、コンビニのマルチコピーで「焼き増し」ができることが分かりました。大量にお祈りをされる「転職に悩む中高年向け」に開発されたサービスに違いありません。私は後者のやり方で取り敢えず「6枚」焼き増すことにしました。全然足りねーよ、ですよね。
さて、以前のエントリでも書きましたが、8月は「求人案件の底」だったらしく、9月半ばとなって、段々とシニア向けの求人案件も増えてきた様に思います。仕事の種類は相変わらずですけどね。警備/マンション管理/清掃/介護/調理なんてあたりが大多数を占めています。
中には事務系仕事の求人も散見される様になってきましたが、やはり、こういった仕事には応募が殺到しているらしく、某サイトの人気求人ランキングなんてものを見ても、上位はほぼすべて「事務系」だったりします。
きっと、たった一人の求人に何十人、場合によっては百人を超える応募者がいることでしょう。しかも競争相手の中には若い人だって、当然いる訳です。シニア限定、60代以降限定なんて求人は余程のことがない限りありませんから。(60歳以上の求職者を採用した場合に、国から助成金(最大60万円)が出される制度はある)
ホワイトカラーの仕事をしてきた人が、紹介でもない限り、普通に求人に応募して退職後も引き続き事務系の仕事をするのは、ほぼ不可能なのが実態なのです。
現在は高年齢者雇用安定法によって、定年後も従業員の希望があれば65歳まで雇用を継続することが企業に義務づけられていることもあって、この人たちに「何らかの仕事」をあてがわねばなりません。遊ばせておくと若手からの不平不満が激しいのだとか。
それ故に、今後も「事務系の仕事」が会社の外の高齢者向けに供給されることはないのでしょう。それどころかAIにより、ホワイトカラーの仕事自体が激減すると言われているのです。いつしか社内でも、若い人たちもまじえて、そんな仕事の奪い合いになってしまうかも知れません。
日本の労働者の約7割を占めるホワイトカラーの人たちはこれから先、余程慎重に、かつ周到に準備をして老後の世界に臨まないといつしか「詰んでしまう」ことにもなりかねません。「未経験の仕事に飛び込む」、若い頃ならともかく、シニアには厳しい選択なのです。2年前、私もそれなりに苦労しましたからね。
庭の「かぼす」がそろそろ食べられるかな、なんて呑気に考えていて、今日、ネットで検索をしたところ、「9月が旬」だと分かりました。ヤバイヤバイ、これからせっせと食べることにします。今年も沢山実っているのです。
カミさんに「サンマでも食べよう」と提案をしましたが、「今年、高いのよね」と軽く却下されてしまいました。無職なので強くも言えず。