早期退職をする、定年退職をする、いずれにせよ、その後の暮らしに関していろいろと思い巡らせます。まだ仕事を続けるとしたら、給料が少なくなるのは「想定内」。お小遣いが減るのも「想定内」。そして、出費と来たら想定していたよりも、はるかに「それ以上」だったのです。
生活の規模もレベルも簡単には下げることなどできず、車の重量税や固定資産税は高いまま、前年の給与ベースでの地方税にも驚かされます。少しもうれしくない「それ以上」です。「必要なだけ働く」などと呑気なことを言ってはみたものの「持ち出し」がかさんで、一時期は「ヤバいなぁ」などとため息をついていました。けれど、「現役」終了後、一年が過ぎてようやく「落ち着いて」きました。「退職後の1年間は思ったよりもお金が掛かる」退職の日に、誰か色紙に書いてくれよ。
けれど「それ以上」といっても悪いことばかりではありません。私の場合は再就職をして、週に3日程しか働いていませんから、休日が以前よりも随分と増えたのですが、これが「思っていた以上」に素晴らしい!のです。まぁ、再就職したての頃は新しい仕事に慣れるのに、そんな余裕もありませんでしたけれど。
具体的には「時間を掛けなければできないこと」ができる様になったことに尽きます。「庭いじり」は作業をしている時間自体が喜びなので、これまで週末に忙しなく短時間しかできなかったことに比べたら、雲泥の差があります。「読書」も、本にのめり込んでその世界を味わうことが喜びなので、それまでの「本から何かを得よう」とか「会社で読め」と言われたからといった「さもしい」(失礼!)読み方とは、今はまったくちがった接し方をしています。こんな暮らしがしたくて早期退職をした訳ですが、1年の時間を要して実現してみると「思っていた以上」に楽しい。よかった。
みんな、「読書に目的」なんて考えているのかしら? ただ楽しいだけじゃダメ? という訳で「読書の目的」を質問したアンケートを見つけました。
※出典:株式会社丸善ジュンク堂書店 【読書環境に関するアンケート調査】(2019.7)
<あなたの読書をする目的はなんですか?> ※複数選択可 ※多い順
1「娯楽(趣味)として」/2「知識習得のため」/3「自分自身を高めるため」/4「気分転換のため」/5(学校で)「必要なため」/6「移動時間の暇つぶし」
みんな、いろんな目的で本を読んでいるんですね。1位の「娯楽として」は結構にぶっちぎりで、81%の人が「読書の目的」にあげています。5位の「(学校で)必要なため」は何だか光景が目に浮かびます。読書感想文だとか、課題図書だとか… 「読めって言われたからさぁ」って言って文句を言いながら読むのも「若い頃は大事なこと」だと思いますヨ。もうそんなことを自分が言われることがないから、いい加減なことを言ってます。
ちなみにこのアンケート調査の回答者の1ヶ月あたりの読書冊数は、2~3冊が41%で最も多く、4~5冊が22%、1冊以下14%、6~10冊が13%なのだそうです。ええっ、みんなそんなに本を読んでいるの? 大丈夫、この調査、「丸善ジュンク堂書店」さんのお客さまを対象に行ったものなのだそうです。そもそも「本を読むのが好き」な人を対象にした調査という訳です。
確か以前のエントリでも書いたのですが、「現役」以降、読む本がまったく変わりました。部屋に転がっていた「人生のノウハウ本」、「仕事論」といったものはすべて捨ててしまいましたし、これからも頁をめくることはありません(確信)。これまでお世話になりました。さて、読み掛けのミステリでもじっくりと読むことにしましょう。人、それぞれの人生です。私には私の、あなたにはあなたの。