勿論、「お金」ではありません。私の貯えたお金など、その気になっても高級時計(パテックフィリップとかハリーウィンストンとか)の上位機種の1本も買えない程度のものなのですから。瞬殺です。それでも家の中には「死ぬまでに使い切れない」ものが幾つかあるのです。
ここには「高品質でずっと使える」というものは含まれず、大量に持っていて普段使いをしている分には「死ぬまで」(人生100年としても残り40年)の期間に消費し尽されることのないものを対象とした発想です。ケチなので「捨てちゃえばいいじゃん」という解決策はありません。
これから「40年」の間にモノ自体が劣化してしまったり、世の中の仕様が変わってしまって無用の産物となってしまった場合には自ずから「退場」ということになります。これはこれで。何だか「サッパリ」した気分になって、お別れをすることができます。昔、沢山購入したものの新品のままに大量に破棄した「ビデオテープ」や「カセットテープ」みたいなものです。
それでは我が家にあって「死んでも使い切れない」もので、そのことを少しばかり気に病んでいるものは何かというと、切手、鉛筆、CD-R・DVD-R、ビジネスソックス、ワイシャツ等ということになります。そうなんです、捨てちゃえばいいんですよ、本当は。
「切手」は私が小学生の頃に「切手ブーム」というものがあって、日本中の子供が記念切手の発売日に郵便局に並んだり、友達との間で交換をしたり、切手ショップにお小遣いを握りしめて突撃したりしていたのです。そして、あっという間にそのブームが終わります。
熱狂の後に残ったのは何だか分からないことを祝した、今となっては非常に低額単価の切手シートということになります。一枚が7円とか15円とか30円とか。これがシート単位で80くらいあるのです。
1シートが30枚からできているとして、単価が15円だと、30枚×15円=450円。これが80シートあっても、36,000円です。まぁ、そんな程度のものなのですよ。けれど、使い切れない。ううむ、何とも悩ましい。
売っちゃえば? いえいえ、切手ブームの頃のモノって、その頃大量に発行したこともあって、プレミア価値がほとんど付かないのです。それどころか保管状態が完璧という訳ではないので、「引き取って」くれるかすら怪しい。だから、普通に「使い切る」のが唯一の納得できる消費手段ということになります。
今では「切手」を貼った郵便物を送るなんて、年に数度しかありません。だから、そんなときは表面(宛名)の面積ギリギリまで昔の切手を貼り付けて送るということになります。きっと、受け取った方は迷惑なことでしょう。許してね。それでも、一向に手もとの切手は「減った」様子はありません。
我が家の「死ぬまでに使い切れないもの」、きっと同年代の方はどなたも似たり寄ったりの事情と思います。結局はいつか誰かが捨てることになるのに、「もったいない」と自分では処分ができずに、家の中と頭の中にあり続ける。ようつべで断捨離動画でも勉強しますか。