「ようつべ」をだらだらと眺めていたら、退職後に抱える「三つの悩み」とは「お金」「孤独」「健康」であるという話があって、ふむふむと思いました。それまでの大きな悩みのタネであった「仕事」とか「会社」なんて、退職と同時に霧消してしまうのですから、何とも現金なものです。
私の場合、寂しくも空しくもなく、毎日おいしくごはんを食べていて、幸いなことに「お金」のこと以外に大した悩みもありません。まぁ、「お金」の悩みがあれば、十分ですけどね。「時間持ち」になったことから、日々余計なことをいろいろと考えては時間を空費している訳です。本人以外、誰も気にも留めないことで。そうそう「小人閑居して不善をなす」っていうことです。
「時間が経過すれば、すべてのことは無秩序/混乱に向かい、そのままでは元に戻ることはない」(エントロピーの法則)のですから、中高年の私たちの人生は既に混乱し、解くことなど到底不可能になっています。
そんな自分を抱えて「これからは一人でやっていけ」と言われる訳ですから、やはり、退職というのは中高年のサラリーマンにとっては「一大事」な訳です。
退職当初の「解放感」といったものは早々にも失われてしまい、さぁ、これからどうするんだ?と自らに問い掛けますが答えに窮します。喫緊、生命の危機に瀕している訳ではありませんから、長いモラトリアム(執行猶予期間)に突入した様なものです。良くも悪くも「リタイア」というのは「そういうもの」であることを何度も反芻しては独り言ちているのです。
最近の学生はよく勉強をするらしいので、以前のような「大学≒レジャーランド」という言われ方はされない様子ですが、今の60歳前後の世代というのは、この風潮のど真ん中だったのです。就職をして、それから何十年も会社に仕えるまでの「一時のモラトリアム」なんて言われ方をしていました。それでもその頃は「未来」があったから、呑気に過ごせたのですけどね。それに比べて、今回ときたら… 困ったものです。
今日のエントリは、「最近お酒があまり美味しくないな」ということを書いておきたかったのですが、書き始めたら、何故かこういう思いに至ったのです。それに、僅かな量を飲んだだけで、すぐに酔ってしまって、眠くなるだけだし。やはり、お酒は「大変な思いをした一日のご褒美」なのかも知れませんね。